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顧みすれば

第2章 会社員 佐々木亜美

電話を切り、課長のデスクへ向かう。

「課長、やっぱり裏ありそうです。
 鈴木部長とお昼をお約束したので、是非ご一緒に。先方も課長を誘ってほしいと言ってますので。」

「佐々木さん、話早いね♪」

満足げな顔で課長が答える

「鈴木部長と一緒ってことはうまいもん食えるな。今日の昼、なに?」

「課長の大好きな鰻です」

ちょっと意地悪に微笑んでみる

「鰻かぁ…」

課長は苦笑い

「鈴木部長が課長も鰻が好きなはずと仰ってましたよ」

「そうそ、俺の好物は相手次第さ。よりによって鰻かぁ…」

課長の顔はかなり微妙だ
その表情を楽しみながら眺める

「佐々木、お前はドSか?ったく人が苦手だと思って喜びやがって」

「お店予約しますね」

課長の言葉はスルーしてデスクに戻る。

個室を予約し可愛そうなので課長の分は天丼にした

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