顧みすれば
第2章 会社員 佐々木亜美
課長とともにタクシーに乗り込み
山田製鉄に向かう。
「しっかし、よく鈴木部長が話をしてくれる気になったなぁ。佐々木、事務なんてやってないで営業するか?」
木下課長が私をしげしげと見つめてくる
「課長、事務を侮ってはダメです。どの取引先も事務には警戒心がない。少し仲良くなれば馬鹿話もするんです。なかには女と思って近づく人もいますからね、営業では知り得ないプライベートなことも知ることができるんですよ。」
「はっ、すっげーな。こんな事務員見たことないぞ。大概は腰掛け、あわよくば取引先と合コンして恋人探し。そんなもんだと思ってた。」
「もちろん、合コンもいきますよ。大事な情報収集です。懐に入ったもん勝ちですから」
「こえーな。おまえとじゃ呑気に合コンもできねぇわ。お前を嫁にもらう男は相当出来るやつか、なーんもできないアホかどっちかだな。」
「なんですかそれ。ま、男は今のところいらないんで。」
山田製鉄に向かう。
「しっかし、よく鈴木部長が話をしてくれる気になったなぁ。佐々木、事務なんてやってないで営業するか?」
木下課長が私をしげしげと見つめてくる
「課長、事務を侮ってはダメです。どの取引先も事務には警戒心がない。少し仲良くなれば馬鹿話もするんです。なかには女と思って近づく人もいますからね、営業では知り得ないプライベートなことも知ることができるんですよ。」
「はっ、すっげーな。こんな事務員見たことないぞ。大概は腰掛け、あわよくば取引先と合コンして恋人探し。そんなもんだと思ってた。」
「もちろん、合コンもいきますよ。大事な情報収集です。懐に入ったもん勝ちですから」
「こえーな。おまえとじゃ呑気に合コンもできねぇわ。お前を嫁にもらう男は相当出来るやつか、なーんもできないアホかどっちかだな。」
「なんですかそれ。ま、男は今のところいらないんで。」