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顧みすれば

第2章 会社員 佐々木亜美

私は料金を払い、領収書をもらって
タクシーを降りようとした。

「おねえさん、だいぶ気に入られたようだね。」

「は、は、は、は‥‥」

乾いた笑いを返すしかできない。

「ま、頑張んな。女遊びではいい話は聞かないが、仕事はなかなかのやり手らしいぞ。
おねえさん、玉の輿狙えるかもよ。」

「冗談!そんな窮屈なものいらないですよ。
 では、ご縁があれば、また」

私はタクシーを降り、店に向かった。

なんだがよくわからないが、どうも自分が不本意ながら関わってしまっているようだ。

バレなきゃいいけど
それを願うしかない

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