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顧みすれば

第23章 傷つけあう 心

彼女がICU へ移ったと連絡を受け

私たちは彼女のもとへ駆けつけた。


そして、彼女の隣で彼女の手を握ったまま

寝ている直哉を見て複雑な思いが過った。


大人たちは彼女の顔を見ると

安堵して王の居城へと引き揚げていった。



私はひとり


私の入り込めない二人の関係に


胸を締め付けられていた。



直哉が目を覚ましたら


今度は私が直哉を殴る番だ!



幸せそうに眠る直哉に


沸々と怒りが込み上げてきた。

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