テキストサイズ

顧みすれば

第24章 新たな道

私はおじさまの言葉を遮り

違和感の意味を聞いた。


「実は王も私も彩月も

 オックスフォードの学友なんだよ」


「え?」


おじさまはいたずらっ子のように笑った。


「母はオックスフォードに行っていたの?」


「そうさ。知らなかったのかい?」


私は初めて聞く母の過去に驚きを隠せなかった。


「私たちは30年来の友人なのだ」


王もにっこり笑った。


「私、何も聞いていなかった。

 おじさまのことも卯月のお客様で

 母を慕っている方の一人だと...」


「ま、それも遠からずってとこだな」


おじさまは照れたように笑った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ