顧みすれば
第3章 プロジェクト プロローグ
その週はやはり残業続きだった。
朝早くから出勤して深夜まで残業した。
私のグループは各部署からあがってくる企画書や工程表、見積書などを確認してプレゼン用の企画書に仕上げる作業を担当した。
一番大変なのはやはり見積だ。
一応入札になるので指値を確認しなくてはならない。
「課長、今回の入札金額はいかほどでしょうか?」
書類に目を通していた課長が顔をあげる
「そうだな、山下商事がはいってくれるとはいえ、あまり高すぎては受注できないからな。ちょっと常務に相談してくるよ。
佐々木も来るか?」
「わたしも、ですか?」
「そ。田辺常務は佐々木がお気に入りらしいからな」
ニヤリと笑う
「気に入られてなんかいませんよ。
以前秘書課にいただけです」
「そうか。ちょっと田辺常務に時間がとれるか連絡してみてくれないか?」
「わかりました」
デスクに戻って秘書課に連絡した。
まったく。あの意味深な顔はなに?
朝早くから出勤して深夜まで残業した。
私のグループは各部署からあがってくる企画書や工程表、見積書などを確認してプレゼン用の企画書に仕上げる作業を担当した。
一番大変なのはやはり見積だ。
一応入札になるので指値を確認しなくてはならない。
「課長、今回の入札金額はいかほどでしょうか?」
書類に目を通していた課長が顔をあげる
「そうだな、山下商事がはいってくれるとはいえ、あまり高すぎては受注できないからな。ちょっと常務に相談してくるよ。
佐々木も来るか?」
「わたしも、ですか?」
「そ。田辺常務は佐々木がお気に入りらしいからな」
ニヤリと笑う
「気に入られてなんかいませんよ。
以前秘書課にいただけです」
「そうか。ちょっと田辺常務に時間がとれるか連絡してみてくれないか?」
「わかりました」
デスクに戻って秘書課に連絡した。
まったく。あの意味深な顔はなに?