顧みすれば
第3章 プロジェクト プロローグ
秘書課に確認すると
今日は社内にいるとのことで
すぐにアポがとれた。
「課長、すぐにお会いできるそうです」
「お、わかった。いま来ている見積もって田辺常務のところへいくぞ」
課長はすぐに立ち上がりエレベーターへ向かった。
私も慌てて資料を抱え後を追う。
重役用エレベーターに乗り込み
重役室のフロアを目指す
「しかし、本当に佐々木は頑張ってくれるよな。今までも仕事が早いと思っていたが、ほかの女性に頼んだら3人くらい必要な仕事を段取り良くこなしてくれるから助かるよ」
課長が階数表示を見ながら呟く。
「いえ、必死にこなしているだけです。3人分の仕事などできていませんよ」
「今回のプロジェクトでは佐々木を現地に行かせてみようかという声もあるんだ」
「ほ、本当ですか?さすがに現地はどうでしょう?アラビア語も話せないですし」
「でも実は佐々木、ケンブリッジに留学してたんだろ?」
...どこでそんな情報...。
「ですが、ビジネスに役立てるほどではありませんから」
課長は私の顔に視線をとめる
「どうも腑に落ちないんだ。
佐々木は仕事もできて学歴もあるのに野心がない。この先どう進みたいと思ってるんだ?」
「あまり深くは考えてないです。いい人がいたら結婚して家庭に収まります」
「うそつけ」
課長はうんざりした顔をした。
今日は社内にいるとのことで
すぐにアポがとれた。
「課長、すぐにお会いできるそうです」
「お、わかった。いま来ている見積もって田辺常務のところへいくぞ」
課長はすぐに立ち上がりエレベーターへ向かった。
私も慌てて資料を抱え後を追う。
重役用エレベーターに乗り込み
重役室のフロアを目指す
「しかし、本当に佐々木は頑張ってくれるよな。今までも仕事が早いと思っていたが、ほかの女性に頼んだら3人くらい必要な仕事を段取り良くこなしてくれるから助かるよ」
課長が階数表示を見ながら呟く。
「いえ、必死にこなしているだけです。3人分の仕事などできていませんよ」
「今回のプロジェクトでは佐々木を現地に行かせてみようかという声もあるんだ」
「ほ、本当ですか?さすがに現地はどうでしょう?アラビア語も話せないですし」
「でも実は佐々木、ケンブリッジに留学してたんだろ?」
...どこでそんな情報...。
「ですが、ビジネスに役立てるほどではありませんから」
課長は私の顔に視線をとめる
「どうも腑に落ちないんだ。
佐々木は仕事もできて学歴もあるのに野心がない。この先どう進みたいと思ってるんだ?」
「あまり深くは考えてないです。いい人がいたら結婚して家庭に収まります」
「うそつけ」
課長はうんざりした顔をした。