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顧みすれば

第30章 決意

「君が助け出されたと聞いて

 病院へ駆け付けた時、


 血だらけで意識のない君の姿が

 いまも目に焼き付いて...


 守れなかった自分の無力さを

 突きつけられるんだ」


私は石田さんの目を見る。


「でも、私は生きてます。

 ちゃんと歩いてここまで来ました。

 だからもう大丈夫です。


 もう、自分を責めないで。

 マフィア相手に私を守れたら

 石田さんはスーパーマンですよ」


「スーパーマンか...

 なれるものなら、なりたかったよ」


石田さんは悲しげに笑った。

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