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顧みすれば

第34章 新たな扉

「パリに寄るんでしょ」



キッチンでマグカップを洗いながら



直哉さんに声をかける。



直哉さんは後ろから抱き締めながら




「この間のドレスが仕上がったらしい


 誰よりも先に俺が見ないと」



と耳元に唇を寄せる。





一月前に直哉さんに誘われパリにいった。



来月パーティーがあるからと



オートクチュールのドレスを仕立てたのだ。



私の意見は完全に無視されて



背中が腰まで開いたセクターな



タイトドレスを注文していた。




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