テキストサイズ

顧みすれば

第34章 新たな扉

数年ぶりに訪れたロイド王子の邸。


忙しそうに大勢の人が出入りしている。


応接間に案内された。



しばらく待っていると


ロイド王子が入ってきた。


しばらく入り口で私を見ていたロイド王子が



「紗英!会いたかったよ!」



歩み寄ってきて



いきなり抱き締められた。



呆然としている私とロイド王子の間に



直哉さんが割ってはいる。



「紗英は俺の彼女。


 ロイドには妃が何人もいるだろう!」



私をロイド王子から引き剥がす。



「久しぶりの再会なんだ。


 挨拶くらいいいだろう。


 心の狭い男だな」



ロイド王子がつまらなそうに言う。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ