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顧みすれば

第36章 愛の国

近づくとその巨大さがよくわかる。


直哉さんはプラントから少し離れたところに


車を止めた。




「このプラントは紗英の願いだったからな」




直哉さんが私を見つめる。




「ロイドのために作りたかったんだろ?」




私はドキリとした



「アミとロイドとの間に


 何があったかはわからない。




 でも俺はそれが紗英の願いであるなら


 叶えたいと思った」




「直哉さん...」




「そして 作り上げたから


 紗英のもとへ飛んだ。





 紗英の願いは俺が叶える」




直哉さんは微笑みながら私を見つめる。


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