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顧みすれば

第7章 プレゼン

「将来、王となるロイドに不利になるようなプロジェクトを持ち込むわけにはいかないんですよ。

 だから、敢えて試させていただいた。」

「どこの社も官庁も、高級料亭や高級クラブ。ゴルフに釣りにと頑張って接待してくれるんですがね、

 所詮見せかけなんですよ。

 高級なところに連れていけば満足するだろう。自分達もやっている感が出る。
 いわば大金を使ったマスターベーションでね。

 ちっともこっちは気持ちよくない」


一同の空気が緊張に包まれていく


「申し訳ないんだが、私は10代の頃からそんな遊びばかりしてますからね。

 正直こっちの方が詳しいわけですよ。

 散々連れ回されたあげく
 もういい加減にしてくれと思ったところに、
 
 宮部さんの新橋の立呑屋」

ニヤリと笑って宮部さんを見る

「面白かったよ宮部さん。
 何がってサラリーマンの愚痴がね。

 俺はさ、普段は腫れ物に触る扱いだから、社員の本音なんて聞けないわけ。
つまり、本音を聞きたかったらあそこにいけばいいって宮部さんは教えてくれたんだ」

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