覗いちゃダメっ
第11章 恋人(仮)
功一「…」
花「…」
拓海が帰ってしまい
功一と二人っきりになってしまった
内容が内容なだけに二人っきりの方が
話しやすいは話しやすいのだが
やけに空気が重く…
功一「…」
花「…」
しばらくの間、沈黙が続いていた
だけど…
花「…」
功一「…あのさ」
花「!!」
功一「知り合い、だったんだな」
花「…」
先に口を開いたのは功一
しかもいきなり核心に迫る言葉を発した
花がずっと
ずっと隠していた
紗耶香にも秘密にしていた
彼の事を…
花「…」
功一「ごめん…熱でうなされている言っ
た言葉だけど気になって…」
花「今から言う事は絶対に誰にも言わな
いで、友達にも家族にも…」
功一「…わかった」
花「…」
知らぬふりをすればよかった
熱にうなされて言った言葉なのだから
だけど話してしまった
花自身、疲れてしまったのかもしれない
秘密を抱えて生きていく事が
もう限界だった
花「私と彼、政宗は幼なじみなの」
功一「政宗…」
花「幼なじみでお互いの色々な初めてを
あげてもらった者同士」
功一「…」