覗いちゃダメっ
第11章 恋人(仮)
花「小さい頃はおもちゃあげたりお菓子
もらったり」
功一「…」
花「お互いに家庭環境が複雑だったから
小さい時からずっと一緒だった、まるで
兄妹みたいに…」
功一「…」
花「だけど中学に上がる前に今の事務所
にスカウトされて」
功一「才能あったんだな」
花「最初はモデルとして、でも子供の頃
から夢だった歌手になりたくて一生懸命
頑張ったの」
功一「…それで」
花「最初は鳴かず飛ばず…でも今一緒に
やってる大河さんと出会って」
功一「…」
花「ついにデビュー出来る事になったの
だけど…」
功一「何」
花「デビューの条件が過去を抹消する事
完全に作り変える事だったの」
功一「何だよそれ…」
花「芸能界では日常茶飯な事なんだって
元々ぐちゃぐちゃな家庭環境だったから
良かった…」
功一「そうじゃなくて」
花「…」
功一「花は…花はそれでい…」
花「いいの、政宗の大事なものもらって
私の大事なものをもらってもらったから
それだけで幸せ」
功一「花…」