覗いちゃダメっ
第12章 彼からの逃亡
花「うわああぁ…ああぁ…」
功一「…」
花の異変は一目瞭然だった
だけど功一は何も聞かずに花が落ち着く
まで
ずっと抱きしめてくれた
強く優しく…
花「…っ」
功一「落ち着いた?」
花「…ごめんなさい…取り乱して…」
功一「いいよ、とりあえず俺の部屋来い
よ」
花「えっ」
功一「話したい事があるんだ」
花「…うんっ」
功一「…」
何も聞かなかった功一
その優しさに花の胸は熱くなった
全てを話せたら
打ち明けれたら楽になる
だけどそれは自分が楽になるだけであっ
て相手は…
功一「どうぞ」
花「…お邪魔します」
功一「…」
花「…」
自分が楽になった分
その分、相手が辛い思いをする
そうとわかっていながら功一に頼る事は
出来なかった
功一「預かりっぱなしだった服あるから
とりあえず風呂入れよ」
花「ありがとう…」
功一「…」