テキストサイズ

双子姉妹・恋と愛

第4章 相対性疑問


広太は、リビングでコーヒーを飲んでいた。


「愛ちゃん、さっきのロマンス2番を最初から聴かせて、」


「いいわょ、恋ちゃんみたいに上手に弾けないけどね、」


愛は、ピアノの前で深呼吸して、楽譜を開いて、ベートーヴェンのロマンス2番を最初から弾いて聴かせる。


広太は、愛のピアノ演奏をコーヒー飲みながら聴いている。
恋より、さすがに上手ではないがちゃんと演奏になっている。
幼い時からピアノ教室に通っていただけはある、と広太は感心していた。


愛の演奏が終わると広太は手を叩きながらピアノに近づいて、


「とても良かったょ、愛ちゃん、」


すると愛は広太に抱き付いていく。
愛の肩が揺れている。
どうやら泣いているのであろう、なぜ?と広太は思った。

広太は、愛の頭を撫でてやる、愛が落ち着くまでそうしていた。




**

ストーリーメニュー

TOPTOPへ