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行かないで

第1章 楽しかった日々

「璃里~~!ごはんだよっ」

宿題のドリルに落書きをしていたら 呼ばれた。

「はーいっ」

階段を「だんだん」と音をたてながらおりていく。


一階に近づくと、食欲をそそるいいにおいがした。



こ このにおいは………!!

いきおいよく走り、リビングにいくと、大好物のピラフが!!!!!

目をキラキラさせ、ヨダレをたらして

「お母さんっ!はし!!おはしちょうだい!!」


ニコニコしながら私はキッチンにいるお母さんに声かけた。

「はいは~い、ちょっと待っち~~っ!」


食卓には
お父さん、お兄ちゃん二人と、私がすわっていた。




「いっただっきまーす!」

声を張り上げて

家族全員が食べ始める。
その時わたしは気づいた。
「ねーー、お母さーん


どうして食べないの?どうして何もしゃべらないの?」

そう。いつもはみんな一斉にガツガツ食べるのに、お母さんは困った顔をしてるし、

いつも成績がなんとか宿題がなんとかおしゃべりするけど、

今日はお母さんは何もしゃべらなかった。



食後のあとはお父さんが片付ける係だけど、
お母さんが食べ終わってないので、

お父さんはみんなの皿を手にして、
「食べ終わったら皿片付けて。 疲れてるなら無理しなくていいから。」


お父さんはやさしいな。


お母さんはこくんと二回して、お皿にラップをかけてから 寝室にと向かいました。



どうしたんだろう。



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