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君の隣に。

第10章 怖さ。



私は頭の中が真っ白になった。


もうダメだ…終わった…。
そう思い、一気に力が抜けた。

「この子の唇柔けぇ♪」
「まじ?俺も!!」
「…………」
私はもう何も考えてない。
こんなに汚い大人たち…
吐き気がする。

「じゃっ…舌でも入れようかな♪」
車の中に広がる、舌が絡み合う音。
「声出せよ…」
「……………」
出す気なんてさらさらない。
今目の前にいるこの男を突き飛ばす力さえない。

「出せって言ってんだろ?」
「……んっ…あっ…」
「良い子だ」


チュッ…レロレロッ…
こんなの絶対可笑しい。
こんな現実いやだよぉ…。
悠斗…。

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