君の笑顔をーー
第3章 壊されたココロ。
おじさんは部屋に入ると
私をソファに座らせた。
『ちょっと待っててね?
薬箱を持ってくるからね。』
私は頷くと自分の膝を見つめていた。
(痛くないんだけどなぁ…)
おじさんは薬箱と洗面器を持って戻ってきた。
私の前に腰をおろすと、ケガした足を
濡らしたタオルで拭いた。
『泉ちゃんはどんどん可愛くなっていくね?』
「えー? 可愛くないよー?
クラスにいっぱい可愛い友達いるもん。」
『そうかい?おじちゃんは一番
泉ちゃんが可愛いと思うよ。』
おじさんはそう言いながら薬箱を開けた。