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君の笑顔をーー

第15章 繋がるココロ。




泉は、泣き崩れる私をずっと抱きしめ
何度も「ありがとう」と言いながら、
頭を撫でてくれた。


私は涙が止まると、泉の顔を見ながら話し始めた。


『泉。私はね、幼い頃から人の顔色ばかりを気にしてきたんだ…

私の両親が離婚してるのは知ってるよね?ウチのパパはさ、お酒を飲むと人が変わったように…手を上げる人だったんだ。』

泉は、私の話を静かに聞きながら眉を下げた。


『毎晩のように両親のケンカする声が聞こえた。私は、部屋で耳を塞ぎながら寝ていたんだ。
でも、次の日にはパパは普通でね…
ママは、いつものように笑っているんだけど、その顔はどこか影が落ちてるの。』

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