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君の笑顔をーー

第20章 フラッシュバック




(何で…何でよ…)



私は涙を流しながら夢中で階段を駆け下りた。



階段下で、誰かにぶっかった。



『…泉?』



私はその声にバッと顔を上げた。
そこにいたのは陸だったーーー



私は自分の涙が溢れているのに気付き
慌てて走りだした。



『..ちょッ‼︎ おいッ‼︎ 泉ッ‼︎』



後ろで陸の声が響いたが、私は構わず
走り去った……



夢中で走った。
そのまま学校から抜け出て、私が辿り着いたのは、あのさくら公園のトンネルの中だった。

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