君の笑顔をーー
第20章 フラッシュバック
陸は戻り、私の隣に座ると
『ほら。』と言ってミルクティーを渡してきた。
「……ありがと。」
私は陸からミルクティーを受け取ると、プルタブを起こし、口をつけた。
口の中に甘さが広がり、落ち着いてくる。
陸はゆっくりと話し始めた。
『お前さ…
いつから笑えなくなったんだ?』
「え… 」
『自分では笑えてると思ってるかもしれないけど…
俺は小さい頃からお前の笑った顔を見てきたから、気付いてたんだよ…』
真っ直ぐ私を見つめる陸の真剣な瞳は
全てを見透しているようだった…
『なぁ…… お前… 何があったんだよ?
俺にも話せないのか?』
(陸……)
私はギュッと唇を噛み締めた。