君の笑顔をーー
第23章 私の答えは…
紗彩と話がしたくて電話をかけたら、家に泊まりに来てくれた。
『もう‼︎泉‼︎本当に心配したんだからね⁉︎
蓮先輩と..何かあった…?』
「…うん。でも蓮が嫌いになったわけじゃない。蓮は何も悪くないんだ..私の所為なんだ。」
『話してくれる…?』
「うん…。
紗彩。前に、まだ話せないことがあるっていったよね…。
きっと、その事が原因なんだと思う。」
私は俯きながら、紗彩に幼い日の悪夢のような出来事を全て話した…
『…泉。そんな事があったのに、何でずっと笑ってたのよ…どうして..』
紗彩は泣き出してしまった。
親友だと言ってくれた紗彩には、あまりにもその事実にショックが大きかったようだった。
「今日ね、陸にも初めて話したんだ。
2人が話を聞いてくれて、私のために涙を流してくれた。
今まで消し去りたかった記憶とちゃんと向き合ったら、気持ちが少し軽くなったんだ。
こんな話を聞かせてしまってごめんね…」