しのぶ
第8章 あとがき
お話に関しては初めから展開が決まっていたので悩む事はなかったのですが、ラストの展開だけ少し悩みました。志信が人になった時点でめでたしめでたしと締めくくろうかとも思ったのです。その後の取り潰しに関しては、アフターエピソードみたいな形のオマケで出してもいいかな、と。
しかし、志信が戻った! ハッピーエンド! となっても、「いや、荒谷の皆や家臣的にはどうなのよそれ」とモヤモヤしてしまいそうだったので、結局取り潰しのエピソードまで書き切りました。
この後、二人はどうなるのか……作者の方で五年後までの構想はぼんやり出来ていますが、最終的に大名に戻れるかどうかは未定です。二人だったらどの家に再仕官するかな、と妄想してみたのですが、行きそうな家が殆ど大坂の陣とか江戸初期までに改易されてるんですよね。江戸初期は改易転封当たり前なので仕方ないですが、潰れる家では困ったなあと。
その辺りは、まあ皆様のご想像にお任せします、という事なのでしょう。
構想といえば、キレやすい若者ジュストや、詩的厨二病小早川君のエピソードも、いつか短編のオマケで書いてみたいですね。
さて、とにかくこの二人の物語は、ここで一区切りです。ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました!
2014/10/06 むさし