お前は俺のxxx
第116章 誤解が解けて。
【碧】ーSideー
彼女と昼を過ごした後、俺は建築校舎の屋上に上がり一服していた。
そこから見える俺の気に入ってる庭。
さっきまで、あの場所で彼女と過ごしてたんだなぁ。なんて余韻に浸っていると、ポケットの中で震える携帯に気づいた。
ディスプレイを確認すると、昨日連絡先を交換したばかりの立花だった。
立花の言葉を聞いて、俺は急いで階段を駆け下り保健室へ走った。
〝藤川ちゃんが樹に‼︎
すぐに保健室までお願いします‼︎〟
一体何があった?
朝倉が自ら接触したのか⁉︎
何のために⁉︎
嫌な想像ばかりが頭を過り、
鼓動は煩く音を立てる。
保健室の中に飛び込むと、彼女は俺の顔を見て涙をこぼした。
俺は彼女を抱きしめると、その小さな体は震えていた。
立花が手当てをしてくれたのか、彼女の腕には包帯が巻かれている。
(何があった?
あいつに何かされたのか?)
立花から彼女に何があったのか、詳しい話を聞いて俺は冷静ではいられなかった。
今では彼女は俺の大事な女だ。
その彼女を傷つけられて冷静でいられるかよ!
(結愛ちゃん。ごめん。
正気でいられねぇかもしれない。
俺は君を脅かしたあいつを許せねぇ。)
彼女の腕に巻かれた包帯にそっと触れると、俺は朝倉のいる教室へと走った。