お前は俺のxxx
第116章 誤解が解けて。
彼女のクラスに着くと、教室のドアを勢いよく開けて怒声をあげた。
『朝倉ァーー‼︎』
教室中に響いた俺の声に、騒がしかった室内は一瞬で静まり返った。
午後の授業は学祭の準備課題で教師はいない。騒ぎを聞きつけ多分ここに来るだろう。
それでも俺は黙ってらんねぇ。
『一之瀬先輩じゃないっすか?
建築科の先輩が何でこの校舎に..』
朝倉はあくまで偽った顔で俺に接してくる。
『あ″⁉︎一之瀬先輩だぁ?
ざけんなよテメェ⁉︎
このタヌキ野郎がァ‼︎
彼女に何したかテメェの口で
ハッキリ言ってみろコラァ‼︎』
周りの奴らは困惑して怯えるだけで、黙って俺らのやり取りを見ている。
『な..何言ってるんスか⁉︎
それに..彼女って..誰のことか..』
シラを切り続けようとする朝倉に追い討ちをかけるように、俺の背後から立花が教室に入って来た。
立花は教室内にスマホの画面を向け、そのまま再生ボタンを押した。
映し出された朝倉の本性を食い入るように見ているクラスの奴ら。
朝倉は顔を歪め素に戻ると、挑発的な表情を浮かべ口元を吊り上げた。