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はじまりは保健体育☆

第1章 1


「あおむけになってください」

先生の声が聞こえた。

「桜井、あおむけだって」

悠人が耳元で言う。


「う、うん」

あおむけになったところで、視界は真っ暗で悠人がなにをしているのか全くわからない。

「触るよ」

悠人が鎖骨のあたりを優しく押す。

ぐりぐり‥


手のひら全体で押す。

「悠人、手、胸、当たってる‥」

私は必死に言う。

「あ、ゴメン」

ゴメンと言いつつ、胸から手が離れることはない‥。


悠人のセクハラー!

口には出せないぶん、心のなかで私は叫んだ。

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