モテモテ男の裏の顔⁉︎
第26章 言えよ。
「え…と?嫌です。
あとは本人に聞いて下さい。
湊が別れると言えば私も考えますんで。
それでは失礼します。」
私はそう言って頭を下げると
一瞬ポカんと口を開けた先輩。
そして私が横を通り抜けようとすると、ドンッと後ろへ突き飛ばされ、そのまま尻もちをついた。
『何勝手に帰ろうとしてんだよ‼︎』
(痛ッて…。)
「何ですか?」
『あんたの口から別れるって言うまでは、ここから出さないよ?』
(あー。そういう事か…。)
「私は言いませんけど?」
私がそう答えると、
バシッと頬を殴られた。
『早く言えよ‼︎』
「言いません。」
言うまで止めないつもりでしょ?
ポケットに入れていた携帯。
女は私から携帯を取り上げると、
思い切り床に叩きつけた。
とどめに踵で踏みつけられると
バキッと鈍い音がする。
マジか…
携帯壊された。
どうしてくれんの?
機種変したばっかなんだけど。