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モテモテ男の裏の顔⁉︎

第26章 言えよ。



そしてキャッキャと笑いながら
私の体を足で蹴り続けた。


『いい加減言えよ‼︎』


髪を掴まれ顔を持ち上げられると、
私は表情を変えず淡々と応えた。



「言いませんよ?」



本当は言いたい。
正直に言いたいさ。


だって痛いし。



でも…
あいつは私を政臣から助けてくれた。



理不尽な条件だったとはいえ
約束は約束なんだ。


出来ない約束はするな。

人を裏切るマネはするな。


兄貴からそう教えられ育ってきた。
私も人を裏切ることはしたくない。


自分が裏切られた時の悔しさを
忘れたことは無い。


それに…
あいつのあんな顔見ちゃったからさ。

あんな風に笑っていられるんなら。



こんなの別に何てことも無い。
それ以上の恩があいつにはあるから。



私は痛みをグッと堪え、口を噤んだ。



ここで泣いたりしたらダメ。
痛い‼︎って叫んじゃダメだ‼︎



そんなことすればコイツらは調子に乗って、また同じことを何度も繰り返す。



何をされようが従うもんか‼︎
根性だけは絶対に負けない‼︎


こんな卑怯なマネしか出来ないような奴らに負けてたまるかよ‼︎


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