モテモテ男の裏の顔⁉︎
第26章 言えよ。
【湊】ーSideー
今朝は色んな奴らから質問攻めだ。
休憩時間の度に、女から呼び出されてはあいつとの関係を聞かれる。
面倒くせぇ…
まじ何なんだよ。
こうやって呼び出されるぐれぇなら、
『女いるから!』って叫びてぇよ。
昼飯の時間。
俺は捕まんねぇように、屋上へ避難していた。
いつもは中庭で裕翔と食ってるけど、今日はマジで無理。
飯どころじゃねぇ。
屋上へ上がり屋根を覗くが
あいつの姿は無かった。
俺は甘いコーヒーを飲みながら
一服していた。
『よー。湊。
いつにも増して疲れてんな?』
『裕翔。助けろ。』
裕翔は俺の隣に座ると、
ポンと肩を叩いた。
『つーか。
日和ちゃんとの噂ってマジ?』
「あー。そんなとこ。」
裕翔はそれ以上の詮索はしてこねぇ。
お互いに詮索することはしねぇから、
一緒にいても苦痛に思うことも無い。