モテモテ男の裏の顔⁉︎
第29章 何だよ…これ。
家に入ると、リビングに通された仁兄ちゃんと湊がソファに座っていた。
ママは夜勤で今日は家にいない。
『おい。日和‼︎
ビールとグラス持って来い。』
「はぁ⁉︎自分で..」
有無を言わせない兄貴の目…
私は蛇に睨まれたカエル状態だ。
私は冷蔵庫を開け、ビールとお茶を出してグラスと一緒にテーブルの上に置いた。
「私着替えてくるわ。」
私は二階に上がり自分の部屋に入ると、
部屋着に着替えた。
身体痛ったぁ…
兄貴にバレないように
シップ取って来なきゃ…
私は下へ降りてリビングのドアを開けると、湊のグラスにビールを注ぐ兄貴の姿が目に入った。
「ちょ⁉︎兄貴‼︎何やってんの⁉︎
湊はまだ未成年だよ⁉︎」
『あー?んなもん関係ねぇよ。
いつも一緒に飲みに行ってんだからよ。』
「はぁ⁉︎何それ⁉︎どういう..」
兄貴の話によると、湊と知り合ったきっかけは、仁兄ちゃんに連れられて、湊もよく飲みに来ていたのだという。
(湊…あんたどんな生活してんだよ…。)
『日和。何かつまみ作ってくれ。』
飲んでる兄貴に逆らうと、面倒くさい目に遭うのは分かってる。
私は何も言わず、冷蔵庫から適当に材料を取り出すと、あり合わせでつまみになる物を作ってテーブルの上に出した。