モテモテ男の裏の顔⁉︎
第29章 何だよ…これ。
『おー。ピヨちゃん料理できんだな?
急に押しかけちまったのに、こんなに作ってもらってすまねぇな。
それにしても、すっかり綺麗になっちまって。本当気付かなかったわ。
そりゃ湊もほっとかねぇよなぁ?』
『お?何だ、お前ら付き合ってんのか。』
「は?何い..痛ってーーッ‼︎⁉︎」
湊は兄貴たちにバレないように、
私の手の甲を抓った。
『何だ日和?照れんじゃねぇよ。
よし。ほら湊!じゃんじゃん飲めよ。
兄貴が酌して、やっからな!
日和‼︎‼︎お前ぇも飲め。』
兄貴から無理矢理ガンガン飲まされた私は、気づくとベロベロに酔っ払っていた。
『仁!車で来てんだろ〜?
よし!お前ら泊まってけ!
おい日和!お前ぇちゃんと部屋で寝ろよ!湊〜。悪ィけど、このバカ部屋に運んでくれっか〜?お前もそのまま寝ろ〜。』
「あ?兄貴〜?何言って..?」
私が虚ろになった目で兄貴を見ると、フワっと身体が浮き爽やかな香りが鼻をかすめた。
見上げると目の前には湊の顔。
本当ムカつく…
なんでそんなカッコイイ顔してんだよ。
『すんません。じゃあお先です。
侠さんたちも早めに休んで下さいよ。』
湊は兄貴たちにそういうと、私を抱き上げたまま階段を上って行く。