モテモテ男の裏の顔⁉︎
第36章 彼の嫉妬。
予鈴がなると日和は慌てて階段を駆け下りて行った。
まだ一緒にいてぇ。
離したくねぇ。
そう思ってんのは俺だけなんかよ..?
(あっさり行きやがって。
なんか..すげぇムカつく。)
俺は日和の背中を見送ると、ドアを開けて屋上に出た。
ポケットから煙草を取り出し火をつけると、空に向かってフゥっと紫煙を吐き出す。
『コラ。こんなところで煙草を吸ってんのは誰だー!』
後ろから冗談混じりでそんなことを言ってくる奴。
『裕翔。』
『何だよ〜?朝っぱらからそんな顔して。
なんかあったんか?』
(そんな顔って何だよ?)
『別になんもねぇよ。』
裕翔はククッと笑いながら俺の隣にくると、フェンスに寄りかかり背を預けた。