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君だったから。

第4章 わからないよ…

次の日の昼休み

私は教室で2つの机を向かいあわせ、ちずと弁当を食べていた。

といっても、菓子パンとパックのイチゴ牛乳だけ。

うちの親は作ってくれないし、作る気もない。

だから、毎日違うメニューを売店で買っている。

「あのさ…ちず…」

私はこの気持ちを話したくて、伝えたかった。

「ん?」

ちずはヨーグルトをストローですいながら答えた。

「私の友達の話なんだけどさ…」

まるで、自分のことではないかのように話す。

「片思いで…好きな人がいたんだけど、その人にバカとか言われたら、ムカつくじゃん?」

「そりゃあねー」

「それでも、諦めない?その人のこと」

その決断に私は迷っていた。

拓真のことは好きだ。

この際言っちゃうけど、好きです拓真が。

でも、忘れなければいけない気がする。

神様からの呼びかけのような…

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