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君だったから。

第4章 わからないよ…

でも、ちずからは予想外の返答が来た。

「私は諦めないかな?」

「なんで?」

「だって、好きなんでしょ?だったら、気持ち隠す必要ないじゃん。」

そうだよ…そうだよね。

何我慢してんだろ?

だって、拓真のこと、好きなんだもん。

好きなら、関係ないよね!

「そうだよね…ありがとう。」

一気に気持ちが軽くなった。

「ちょっと、トイレ行ってくるね。」

と言って、私は教室を抜け出した。

そして、誰もいない屋上に行った。

空気が澄んでておいしかった。

でも、そんなのんきなことをしにきたのではない。

私はポケットからスマホを取り出した。

そして、拓真に電話をかけた。

この間、セックスをしたあとにたまたま交換したものだった。

「拓真っ!」

「…アリス?…何?」

ちょっと、寝起きっぽい声。

かわいい。

「今日、空いてない?学校終わったら、会いたいんだけど…」

「別にいいけど。何時?」

やった!

「6時30分に駅で。」

「了解。」

あっさりと電話はきられた。

でも、またチャンスを得た。

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