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病み✕つき

第1章 プロローグ




あたしの名前は江藤らいむ(エトウライム)



らいむって、ほんと変な名前…


この名前のせいで、ちっちゃい頃から男の子に散々いじめられてきた

からかわれたりいじめられたりするのが嫌で、気付いたら自分から人と距離を置く癖がついてしまっていた



そんなあたしも高校二年生

夏休みも終わり、もうすぐ文化祭の季節がやって来るーー




ーーー・・・



「じゃあ、文化祭実行委員会は江藤さんでいいですか?」

「…えっ?は、はいっ!」



ボーっとしている所でいきなり名前を呼ばれ、思わず返事をしてしまった。



「ごめんね!助かるわ〜よろしくね!」



黒板にはあたしの名前を書き出す委員長。知らないうちに推薦されていたみたいだ



「あ、でもやっぱりあたし…」

「江藤さんなら男子もやる気出してくれるしさ〜!お願いっ!」

「大丈夫!らいむ可愛いから!」

「えー…う〜ん…そっかなぁ…」



女子たちに押されて結局実行委員会をやることになってしまった。


別にあたしより可愛くてもっとハキハキしてる子なんていっぱいいるのに…

周りに流される自分が嫌になる
わたしは心底自分が嫌いだ



文化祭実行委員会かぁ…
別にやりたくないわけでもないけど…



こういう面倒事を押し付けられることはよくある

高校に入って、男子の幼稚ないじめはすっかりなくなったし、友達もたくさん出来たし、あたしは前より明るくなった。

けど、

みんなと喋っていても、いつも壁があるような、そんな感覚がしていたーー









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