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天女

第4章 お城のなかで

「ん……」

ーーいい香り
セージでも
たいてるのかな

布団がこすれる音
私どうしてたんだっけ

なにげなく下に手を伸ばす。

「濡れたままだ」

ん? 濡れたまま?

「思いだしたっ」

ばっと上体を起こすと
裸のままだった

「スマホは……ない」

朝じゃないの……?
ここはアラームかけ忘れた。

やばい

また寝ようなところなのに
知らない人に抱かれたということが
憂鬱である。

「また寝よう」

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