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フーセンガム

第1章 出逢い

(二宮side)

相「さ、櫻井先輩って男…だよ?」
「うん。」

知ってるよ、どう考えても女子に間違わないよ。

相「え?…どう、どういうこと?」
「俺も、よくわかんない」

実際、本当にわかんなかった。
特にあっちのけがあるわけじゃないのに。

相「にのが…櫻井先輩に…一目惚れしたってこと?」
「……うん」

それ、さっき言ったばっかりだよね?

それでも、一応返事をする。
ちょっと言葉が詰まったけど…。

相「あー、そういうことね」

ごめん。どういうこと?

「え?なにに納得したの?」
相「頑張ってね!応援するよ!」
「話、聞いてる?」
相「だって親友だもんねっ!」
「雅紀」
相「何?」
「俺の話、聞いて」
相「あっ、ごめん。」

素直だなぁ。

「まぁ、もういいけど」
相「とにかく、頑張ってね!応援するし、協力するよ!」
「うん、ありがと」
相「あとさ…」

雅紀が、恐る恐る呟く。

「何?」
相「俺達って…親友だよね?」
「うん、そうだよ」

さっきからちょいちょい『親友』って言葉を挟んでたのは、確認だったってことね。

相「良かったー、あっチャイム鳴っちゃうね。また後で!」

タタッと走り去って行く。

そういえば、自分に確認してなかったけど…。

これは、一目惚れってヤツですか?


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