テキストサイズ

溺愛禁止。

第3章 バイト仲間

蓮君は、相変わらず明るかった。


清水さんとも三上さんとも
何事も無かったように楽しそうに仕事をしていた。


おかげで…あんなことを耳にした後でも
いつも通り過ごすことができた。





その日の仕事帰りのこと。


靴を履き替えて外に出ると、先に帰ったはずの蓮君と月子さんが壁に寄りかかって立っていた。



「恋実ちゃん、お疲れー。

今から私達ご飯行くんだけど一緒に行かない?」



月子さんが声を掛けてくれたのだけど



後で誘わなければ良かったなんて
思われたくない…。


「…えっと…私は…」



行けない、って答えを用意したのに



「恋実ちゃんは、
なんにも気を遣わなくていいから。」


え?


「恋実ちゃんは俺と月子のバカ話を聞いてくれるだけでいいから。」



蓮君がそう言ってくれて…



「そ、後は恋実ちゃんがお腹いっぱいになればいいんだよー。」


月子さんもそう言ってくれたから



私は…




「…うん。」



と答えていたんだ。







ストーリーメニュー

TOPTOPへ