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溺愛禁止。

第3章 バイト仲間

お腹いっぱいになったし…帰りたいな…。


どうして私に声掛けてくれたんだろ…。


きっと二人は仲良しだから
今日のこと蓮君が月子さんに話して…


二人とも私のこと、
可哀想って…同情したのかな…。





「ねぇ恋実ちゃん、グラタン美味しかった?」



「え?」



急に話を振られてビクッとなってしまった。




「…美味し…かったです。」



「なら良かったぁ。」


ホッとしたような月子さん。


「だって、恋実ちゃん料理にはこだわりがありそうだからさ。ね?蓮。」



「そうそう。
お皿に盛り付ける時も、同じ盛り付けなのに
見た目がすっげー、綺麗だし

恋実ちゃんが千切りや微塵切りに集中している時、かっこいいなぁと思うもん。」



私、今…褒められてるの?


「どうしたらあんなにキャベツの千切り、細くできるの?」


月子さんは不思議そうな顔で聞いている…。



「俺は恋実ちゃんに今度教えてもらおっと。」


蓮君にまでそんな風に言われて
私は素直に嬉しかった。



私の口角が緩く上がっていたのを
自分では気付くことはなかった。


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