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溺愛禁止。

第13章 離れる心

今更いろんなことを思い出して
後悔しても遅いんだ…。





蓮君とは一度も目を合わせることなく
会話をすることもなく仕事が終わってしまった。


着替えを済ませて外に出ると
いつも私を待っていてくれた場所には


蓮君は…居なかった…。




家までの暗い道のりを一人で歩いて帰るなんて
どれぐらいぶりだろう…。


今日の仕事のことなんか何一つ思い出せない。


蓮君の笑い声が頭の中でこだまする…。




蓮君…私のこと



もう、吹っ切れちゃったの?




もしかして…最初から私のこと
言う程好きじゃなかったのかな…?




そんな風にしか考えられない自分にも
嫌気がさしてしまうけど


シャワーを浴びてベッドに入っても
蓮君のことばかり考えてしまって


朝まで一睡も出来なかった。





昼間、二時間くらい眠れたけれど
食欲もなくてヨーグルトだけ無理矢理胃に入れて


いつも迎えに来てくれていた時間が過ぎて
蓮君が迎えに来ないことを確認してから


また今日も一人…バイトに向かった。

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