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溺愛禁止。

第13章 離れる心

蓮君は、話しかけてもくれないし
目すら合わせてくれない。


月子さんには別れたって話はしてないようで
早く仲直りしなさいよ、って言われてしまった。




蓮君は今日も他の女の子と楽しそうに話している…。



もう…私のこと


好きじゃない?





仕事に集中できずにいたんだ。


熱していた鉄板に誤って指が触れてしまった。




「いっ!!」



私の声にみんなが集まって来る。


蓮君も…来てくれた…。



「すみません、大丈夫です…。」



「大丈夫じゃねーだろ、早く冷やせよっ。」



言い方は乱暴だけど必死に私の指を水道水で冷やしてくれる蓮君。


たった一日話さなかっただけなのに


とても懐かしくて


私の手に触れている蓮君の温もりも


とても懐かしく思えて



蓮君の気持ちをわかってあげられなかった自分が悲しくて


涙がこぼれてしまった。





「泣くほど痛いくせに我慢すんじゃねーよ。」





指は…もう、痛くないんだよ…。






胸が…痛いの…。





自分が悪いのに…。

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