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溺愛禁止。

第13章 離れる心

忙しい時間帯に早退することになってしまい


店長にあんな風に言われても


大丈夫なのでこのまま働かせて下さい、なんて
強がることもできなくて


とぼとぼと歩いて帰ってきてしまった自分。





弱くて…



嫌い…。




あんな風に言ってくれる人なんて、そういないのに


同じようなこと二度も言わせてしまったんだ…。






わかってる…。


全部自分が悪いってこと…。





何もする気にならなくて
そのままソファーに横たわり


はあーー、っと溜め息をついて目を閉じた時、
鞄の中のスマホが鳴り響いた。




取り出して見ると画面には

“健太”の文字。




今はそっとしといてほしい…。



そう思ってしつこく鳴る着信音を無視していると





“ピンポーン”



今度は家のチャイムが鳴り響いた。





何だか嫌な予感しかしなくて静かにドアに近付き覗き穴からそーっと向こう側を見てみると



その予感は的中していた。

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