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最後の恋は甘めの味で

第11章 告白

抱き着くすんでのところで上條くんがべりっと私を剥がした。


虚しく宙に浮かぶ私の手。


そういえば、このようなことが逆であった気がする。


「はー.......充電完了」


なんの充電なんだろうか。


宙に浮く私の手を見て上條くんはある日を思い出したようで、してやったり顔。


なんなんだろう。


その見たことのない顔は。


これは、勘違いされてもおかしくない。


傍から見たらさながら恋人。



「......ねぇ、上條くん」

「はい?」

「あなた、私のこと、好き、とかじゃないのよね?」



ズバリと聞いてしまう自分の男らしさに少し引く。


上條くんは口に手を当て考えるポーズ。



「.......そうだったらどうします?」



上條くんの鋭い眼光が私を射る。



どうするって.....


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