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最後の恋は甘めの味で

第20章 初めて恋を知った少女のよう

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気付けば、私の眩む目の前にはもう瓶が3本。


これ私が全部飲んだんだっけか。


ぼーっと隣を見れば、ビールが飽きたのか焼酎へ移行した佳世の姿。


「いい感じに酔ってきたんじゃない?」

「んー......?」

「元旦那の留守電から何か他にあった?」


留守電......再婚のお知らせだったもの。


答えを出すべく口を開く。


「あんら男ぉ、こっりから願い下げよぉ」


いつの日か誰かに同じことを言ったような気がするが


酔った頭では思い出すこともできない。


「あら、そう?じゃあもう上條くんと付き合ったら?」

「あんら男らってぇ、願い下げよぉ」


顔がかっこいいだけで


性格悪いし


生意気だし


人の事舐めてる。

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