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最後の恋は甘めの味で

第21章 鳴る携帯

そんなこと分かるはずもない涼の機嫌は部長が出て行きすぐに顔に出た。


いやっそーに、上着を脱ぎ、足を組み、悪態をつき始めた。


「......よく来たな。あの部長のことだから俺呼ぶの分かっただろうに」

「.......このシステムについて少しお聞きしたいことがありましてー」


営業スマイル。


べったり顔に張り付けて、意地でも私情は持ち込まない体制を俺に示した。



ガキかっつーんだよ



ハァと息を吐けばギロリと睨まれた。


「仕方ないじゃないですか。立場上、こちらとの連携だって重要でしょう?別に私は貴方じゃなくて会社に用があって来たので勘違いなさらぬ様に」


ツーンとした様子の涼。


まさかこんなに根に持つタイプだったとは。

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