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最後の恋は甘めの味で

第21章 鳴る携帯

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それから相合傘のこと。


告白のこと。


振られたこと。


宣戦布告をしたこと。


その時の気持ちも織り交ぜながら、時折くだらないことも話して。


詳しく鮮明に涼に伝えた。


おかしいのが、どれも俺が事細やかに覚えているということ。


ヤった女の名前すら次の日の朝になれば忘れるこの俺が。


話している間、暁さんの想いは膨れるようで


気付けば、カクテルはスクリュードライバーに変わっていた。










”あなたに心を奪われた”









別にそれを意識して頼んだわけでもないけれど


無意識に選ぶ自分に薄い笑いを浮かべた。

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