テキストサイズ

最後の恋は甘めの味で

第22章 聞こえた想い

ハァと息を吐き、へにゃと笑う暁さんから手を引っ込める。


その手で顔を覆い、自分を戒める。



.......考えるより行動しろ



俺の中でもう止めることができない暁さんへの気持ち。


欲しい。


今すぐ、この人を。


そうするために元旦那さんにどうしたって暁さんを会わせなきゃいけなくなる。


それをすることで俺は暁さんに嫌われるかもしれない。


酔っていたけど電話の奥から聞こえた暁さんの確かな想い。


あれをシラフの時に聞くために......俺にはこの人に嫌われる勇気が必要なのかもしれない。


俺は寝室を離れ、静かに戸を閉めた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ