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最後の恋は甘めの味で

第22章 聞こえた想い

シャワーを浴びて上がれば、することがなくなった。


時計を見ればそろそろ日付が変わる頃。


足は自然と自らの寝室へと向けられた。



ぎしっ.....



とベッドのバネの音を鳴らせ、暁さんが寝ている傍らに腰を下ろす。


セミロングの黒髪に指を絡ませればするっと抜けていった。


無防備な状態。


襲ってもきっと分からない。


俺の中の嫌な部分が顔を出す。


手を伸ばし、唇に触れようとした瞬間









「........か......じょ........く..... 」









微かに聞こえた言葉に手が止まる。




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