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最後の恋は甘めの味で

第23章 会いに行く

そこで私の思考は上條くんの私服に全て持っていかれた。


長い脚をより際立たせるように穿かれたスキニーパンツ。


少し色が地味だからぱっとしないようだが、それをカバーするように足には赤のブーツが履かれていた。


上は上でラフなTシャツにジャケットを羽織って見事なまでに着こなしていた。


「暁さん、視線が熱いんですけど」


そんな声気にせず、自分の姿をすかさず見る。


全体的にしわしわ。


メイク......もきっとひどいことになっている。


髪の毛もさながらひどいんだろう。


思わずムンクの叫びスタイル。


「........安心して下さい。そんな格好では会わせないんで」


車体はそのまま静岡と書かれているところへ入っていった。

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